2016年01月20日

ガイアの夜明け|崖っぷち”町工場”の逆襲

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ガイアの夜明け|崖っぷち”町工場”の逆襲



下町のガレージから生まれる”夢の製品”

東京墨田区にあるガレージ隅田は、浜野製作所が運営をしていて、若い会社のものづくりを支援しています。ガレージ隅田では、ものづくりに必要な高額な機械を使える環境や浜野製作所の豊かなものづくり経験を持つ職人の技術を提供しています。

チャレナジー社長清水敦史さんもガレージ隅田を利用する一人です。以前は大手電気機器メーカーのエンジニアだった清水さんは、福島の原発事故を目のあたりにし、自然エネルギーに着目し、新たな風力発電の研究を始めました。2014年にはベンチャー向けのビジネスコンテストで優勝を果たしました。そして会社を設立しアイデアを形にするためガレージ隅田の門を叩いたのです。

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プロペラのない風力発電機
清水さんが実用化を目指して開発を進めているのが、垂直軸型マグナス風力発電機です。実用化されれば世界初の製品となります。

円筒翼という円筒形の装置をモーターを使って回転をさせると発電機全体が回転して発電するという仕組みです。その名の通りマグナス効果という原理を利用した風力発電機です。

一般的なプロペラ型風車は微風では回転しずらく発電できないばかりか、強風では過剰の回転してしまい倒壊事故につながる危険性があります。そのため強風の日にはプロペラを回らないように停止させてしまいます。

清水さんが開発を進めるプロペラのない風力発電機は、原理上は微風でも強風でも発電が出来るといいます。

実用化への大きな課題は、清水さんにものづくりの経験がほとんどないことでしたが、それをサポートしてくれるのが浜野製作所の経験豊かな職人たちです。清水さんのアイデアが町工場の高い技術によって実際の製品となるのです

台風を電気エネルギーに
清水さんの姿が、沖縄県南城市にありました。台風の被害が多い沖縄県で、2016年夏から試作機によるテストが行われる予定です。台風の被害を利用できたらと地元企業が清水さんの取り組みを応援して試作機を設置する土地を貸してくれたのです。

”町工場の技術や日本発の技術が、これまで災害だったものをエネルギーにする、そういった世界に変えていきたい”と清水さんは語ります。


目指せ自社製品開発!!
東京渋谷にあるコンサルティング会社「enmono(エンモノ)」は、技術があるもののアイデアがないという町工場の経営者向けて自社製品開発セミナーを行っています。

バネの五光発條
横浜市にある五光発條も、enmono(エンモノ)のセミナーに参加した企業の1社です。

五光発條は、1971年創業のバネの専門工場です。自動車や医療関係のメーカーから仕事を請け負い精密バネと呼ばれる小さなバネを作っています。

ところが、近年の取引先の海外移転に危機感を感じ、取引先に依存していても先はないと初めて自社製品を開発したのです。

初の自社製品となった商品名「スプリンク」は、ブロックを組み合わせて様々なものを作るレゴのバネ板といったところです。大小のバネを組み合わせて、恐竜や犬など様々な形のものを作ることができるのです。

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アルミの欄間(株)フジタ
富山県高岡市にあるフジタは、1961年創業、社員15人、アルミの削り出し加工などを得意とし、主に自動車部品メーカーの下請けとしてホイルの金型を作っています。

2年前、売り上げの6割を占めていた得意先が生産拠点を海外に移したために仕事が激減し、苦しい経営が続いています。

社長の梶川貴子さんは、もともとアパレルメーカーに勤務していましたが、24歳の時に創業者の父親に頼まれフジタに入社しました。2010年に社長に就任しました。

新たな取引先を探すため初めて展示会に出展しましたが、下請けのため展示できる商品がなかったと言います。そこで、自社PRができるような自社製品を作るのが現在の目標となっています。

梶川さんが訪ねたのが、enmono(エンモノ)自社製品開発セミナーです。そこで得たアイデアが「美術館のような町工場」で、自社技術を使ったアート作品を工場内に飾って、販売もしようと考えたのです。

社員からアイデアを募り、欄間をアルミで作るというアイデアを採用しました。そして、木彫りの欄間の実物を、立体的なものを測定する特別なスキャナーで複雑な欄間の形状を様々な角度から読み取っていきます。読み取ったデータをもとにして工作機械でアルミ板から欄間を削り出していきます。

東京ビッグサイトで開催された展示会に、アルミで作った欄間がありました。来場者から多くの注目を集め、自社の技術力を存分にアピールにつながりました。

posted by CYL at 21:52 | ガイアの夜明け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2016年01月14日

ガイアの夜明け|いつもの売り場が大変貌

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ガイアの夜明け|いつもの売り場が大変貌


何でもあるはもうやめた
イオンの新店舗


これまでイオンは衣食住、何でも揃う総合スーパーとしてどの店でも同じような品揃えとサービスを提供してきました。ところが近年客離れが続き、売り上げも年々減少しています。そこでイオンは地域の特色に合わせてそれぞれ異なる店舗をつくることにしたのです。

たとえば、東京大田区にあるイオン御嶽山駅前店は、30年にわたる歴史にピリオドをうち、心機一転リニューアルオープンしました。ここ数年でマンションやアパートが増えたことによる客層の変化に合わせて、お店のターゲットを35歳から45歳の主婦や単身者としました。

その結果、会社帰りのサラリーマンやOLからの要望が多かったことから惣菜の数をこれまでの2倍にしました。また、オーガニックや健康食品など働く女性を意識した商品の充実を図る一方で、テラス席を設けて親子が一緒にくつろぐスペースを設けました。

そして、最大の目玉が本格的なバルです。バルでは、ワインを飲みながら食事を楽しむことができ、駅前という立地を生かして会社帰りに寄ってもらおうと考えたのです。さらに、バルで販売されているワインなどのお酒は、世界中のお酒約2500種類を取り揃えた別の売り場で販売されています。バルで飲んで気に入った商品があれば、購入して自宅でゆっくりと堪能することができる仕組みになっています。

このように、これまで均一の品揃えとサービスを提供してきた総合スーパーがいま、変わろうとしています。


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60店舗を閉店
ヤマダ電機の決断


家電量販店業界のトップを走るヤマダ電機を、1代で築き上げたのが社長の山田昇さんです。ヤマダ電機は、2003年から右肩上がり成長を続けてきましたが、2011年をピークに売上は下落傾向となっています。

店をたくさんつくって大量に販売する時代がある程度ピークに達したと山田社長は語ります。その変化の中で店を改革していかなればならないと考えているのです。そして、山田社長は、2015年、採算の悪化した約60店舗を閉店にする決断を下しました。

新店舗
ヤマダアウトレット

2015年からヤマダ電機が新たに展開を始めたのがヤマダアウトレットです。閉店させたヤマダ電機の店舗を改装し、展示品や型落ち品をはじめ、客から買い取った中古品を販売しています。

コンセプトラビ東京
2015年10月に東京駅近くにオープンしたコンセプトトビラ東京は、商品を所狭しと並べていた従来の店舗とは違い、ゆったりとしたレイアウトとなっています。これまでに扱っていなかった高級な商品や試食や試飲といった実店舗ならではサービスを提供しています。

山田社長が、コンセプトトビラ東京は実験店舗だと語る通り、人口減少社会に向けた品揃え・サービス、高齢化社会に向けた品揃え・サービス、ネット社会に対する品揃え・サービスと変化していく社会にあわせた店づくりが必要になってくると山田社長は語ります。コンセプトトビラを通じてその最適解を模索しているように感じられます。

posted by CYL at 23:14 | ガイアの夜明け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2016年01月07日

ガイアの夜明け|”伝統の味”を打ち破る「佃煮」

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ガイアの夜明け|”伝統の味”を打ち破る

秋田県の老舗佃煮屋
佐藤食品の挑戦


秋田県の老舗佃煮屋「佐藤食品」の4代目の佐藤賢一さんは売上げの減少に頭を悩ませていました。そして新たな一手を打つことに。それが、niftyが提供するインターネットサービス「うまいもんプロデューサー」です。

その仕組みは次の通り。まず、食品を開発したい事業者が30万円を支払い、サイトに登録します。するとアイデアや意見を出したい一般のユーザーがプロデューサーとなって一緒に商品開発をしてくれるというものです。

”待っているだけでは始まらない。何か手を打ってみて、動くからこそ見えてくるものがある”と考える佐藤さんは、うまいもんプロデューサーに寄せられた意見をもとに新商品開発に乗り出しました。

トマト風味の佃煮!
それはトマトをつかった佃煮です。トマトのエキスを使用してトマト風味の爽やかな佃煮を目指します。また、その製法は、従来の製法とは全く違うものでした。佃煮のメリットのひとつに保存性の高さ、つまり賞味期限が長いことがありましたが、佐藤さんは保存性よりも美味しさを最優先し、”浅炊き”という製法を採用しました。


試食会で厳しい意見が
佐藤さんの佃煮を応援する約400人の内、9人が参加したうまいもんプロデューサーの試食会が渋谷で開催されました。集まった人々に意見を聞きますが、厳しい意見が多く出ました。トマトの味がしない、魚の臭みが気になるなどなど。

秋田に戻った佐藤さんは、試食会で指摘された魚の臭みを抑える秘策を考えていました。臭み対策として酢を使うことにしたのです。また、トマト風味をより強く打ち出すために、トマトピューレを使うことにしました。

三越恵比寿店でテスト販売
「黄金佃煮 生炊若さぎ 完熟トマト」と銘名された商品を携えて佐藤さんがやってきたのは、三越恵比寿店です。恵比寿店でのテスト販売に望むためです。売れ行き次第で今後の取引が決まる佐藤さんにとってまさに大一番。

佐藤さん自らが売り場に立って試食を勧めます。すると試食したひとは、いままでにない味に興味を惹かれたのか、次々に購入して行きます。そしてついに用意した50個が見事に完売しました。後日、担当者が佐藤食品を訪れ、新商品が三越恵比寿店で扱ってもらえることになったのです。

”既存の佃煮を同じ方法でずっと作り続けることには限界がある。出来ることはたくさんあるので挑戦することが重要なキーワードとなる”と佐藤さんは語ります。

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2016年01月06日

ガイアの夜明け|”伝統の味”を打ち破る「納豆編」

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ガイアの夜明け|”伝統の味”を打ち破る



納豆を海外へ
小さな納豆メーカーの挑戦


茨城県にある金砂郷食品(かなさごうしょくひん)は、従業員40人、売り上げ10億円の県内でも小さな納豆メーカーです。

しかし、かつては国内に9つの工場を持つ老舗の納豆メーカーとして、売り上げ114億円、従業員数は330人を誇っていました。その主力商品は、「くめ納豆」でしたが、他社との激しい価格競争の末、100億円の負債を抱え倒産をしてしまったのです。

倒産した会社で執行役員を務めていた永田由紀夫さんが、現在の新会社である金砂郷食品の社長を務めています。永田さんは、人口減少に伴って市場が小さくなる中では、新しい納豆の食べ方を提案することが必要だと考えています。


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粘り気のない納豆「豆乃香」
海外向けに納豆ペーストを開発


茨城県内の納豆メーカーの要望を元に茨城県の公立の研究機関「茨城県工業技術センター」が、海外市場開拓のために作ったのが、粘り気のない納豆「豆乃香」です。

その豆乃香を使って金砂郷食品が開発したのが、納豆ペーストです。ドイツ・ケルンで開かれたヨーロッパ最大級の食品見本市アヌーガへの出展を見据えて開発されました。ペーストにすることでパンに塗って食べてもらおうと考えたのです。

100年近い歴史を持つアヌーガ食品見本市には、108カ国、7000社以上が出展し、世界中からバイヤーが訪れていました。そんな中でも納豆ペーストは好評を得ていました。そして、後日、フランスの1つ星レストランから引き合いがあり、お店で扱ってくれることになったのです。

”伝統を守るだけでは終わるという危機感がある”と語る永田さんの奮闘は世界を舞台に今後も続いていきそうです。

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ガイアの夜明け|”伝統の味”を打ち破る「納豆編」

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ガイアの夜明け|”伝統の味”を打ち破る



納豆を海外へ
小さな納豆メーカーの挑戦


茨城県にある金砂郷食品(かなさごうしょくひん)は、従業員40人、売り上げ10億円の県内でも小さな納豆メーカーです。

しかし、かつては国内に9つの工場を持つ老舗の納豆メーカーとして、売り上げ114億円、従業員数は330人を誇っていました。その主力商品は、「くめ納豆」でしたが、他社との激しい価格競争の末、100億円の負債を抱え倒産をしてしまったのです。

倒産した会社で執行役員を務めていた永田由紀夫さんが、現在の新会社である金砂郷食品の社長を務めています。永田さんは、人口減少に伴って市場が小さくなる中では、新しい納豆の食べ方を提案することが必要だと考えています。


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粘り気のない納豆「豆乃香」
海外向けに納豆ペーストを開発


茨城県内の納豆メーカーの要望を元に茨城県の公立の研究機関「茨城県工業技術センター」が、海外市場開拓のために作ったのが、粘り気のない納豆「豆乃香」です。

その豆乃香を使って金砂郷食品が開発したのが、納豆ペーストです。ドイツ・ケルンで開かれたヨーロッパ最大級の食品見本市アヌーガへの出展を見据えて開発されました。ペーストにすることでパンに塗って食べてもらおうと考えたのです。

100年近い歴史を持つアヌーガ食品見本市には、108カ国、7000社以上が出展し、世界中からバイヤーが訪れていました。そんな中でも納豆ペーストは好評を得ていました。そして、後日、フランスの1つ星レストランから引き合いがあり、お店で扱ってくれることになったのです。

”伝統を守るだけでは終わるという危機感がある”と語る永田さんの奮闘は世界を舞台に今後も続いていきそうです。

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