2015年08月24日

カンブリア宮殿|テンポスバスターズ創業者_森下篤史

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カンブリア宮殿|
テンポスバスターズ創業者_森下篤史

社員が変わる!独自すぎる経営術



日本最大の厨房機器リサイクルチェーン「テンポスバスターズ」は、単に商品の安さだけではなく、飲食店を開業する人が必要とする資金調達や集客、スタッフ募集などのサービスを提供していることに、人気の理由がありました。

そして、社員が立候補して社長になれるチャンスなど、社員のやる気を引き出す仕組みがたくさんあります。テンポスバスターズは、魅力的なサービスとやる気集団によって右肩上がりの成長を続けている企業です。


7つの事業をつぶした破天荒人生

父は役所につとめ、母は教師という堅実な両親に育てられた森下さんですが、自身は真逆の人生を歩んできました。大学卒業後、1971年レジスター販売の会社に就職し、4年でトップセールスマンになりましたが、上層部と対立し解雇されてしいます。それならばと36歳で独立し、1983年に食器洗浄機販売会社を設立しました。しかし、大型の食器洗浄機は需要が少なく販売が頭打ちになりました。そこで森下さんはさまざまな事業に乗り出しました。英会話学校に回転寿し、環境調査会社などを設立しましたが、いずれも失敗してしまいます。

転機となったのが、あるテレビ番組でした。中古品販売会社の社長がゴミ捨て場を物色しながら商品を探しながらも、一方で高級車に乗っている場面を目にしたことでした。商品をゴミ捨て場から見つけて磨いて売ればベンツに乗れると考えた森下さんは、食器洗浄機販売の経験を生かして、1997年に中古厨房機器に絞ったテンポスバスターズを設立したのです。

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テンポスバスターズが人気のワケ

テンポスバスターズが、飲食店を開業したいという人々から頼りにされる理由は、単に厨房機器が安いからだけではありません。新店舗の開店にあったって必要なサービスを提供しているからです。そのひとつが、集客サービスです。有料ですが、開店を知らせるチラシを店舗周辺に向けてファックス送信をしてくれるのです。また、人材採用サービスでは、専用の求人サイトでアルバイトなどの募集を代行してくれます。さらに、資金調達の相談にも乗ってくれるので、金融公庫などからの資金が借りやすくなるメリットがあります。

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やる気を引き出す人事制度

店舗数48、従業員2247人、年商235億円と右肩上がりのテンポスバスターズには、社員のやる気を引き出す人事制度があります。まずは、定年制がないということです。社員は自分の定年を自分で決めることができるのです。また、バツイチクラブ制度というものがあり、一度退職しても元の職場に戻ってくることができます。しかも、退職前の待遇で復職できるのです。

さらに、フリーエージェント制という制度では、従業員が異動を希望した場合、直属の上司の許可がなくとも受け入れ先の店長が了承すれば異動できます。また、その反対も可能で、他店に欲しい人材がいれば引き抜けるドラフト制度があります。

そして、社員のやる気を引き出す人事制度の極め付けが社長椅子争奪戦です。4年おき行われ、店長以上の人であれば誰でも社長に立候補ができるのです。審査項目は、目標利益の達成度合いや教育力など、会社の監査役などが採点し、トップだった人が社長の椅子と年収2000万円を獲得するというものです。現在の社長は、42歳でエリアマネージャーから社長へと一気に階段を駆け上がりトップとなりました。

新たな事業|外食チェーンの再生

森下さんが現在取り組んでいるのが、外食チェーンの再生です。再生の肝はスタッフの意識を変えること。現在、カフェやレストラン、居酒屋など7つの外食チェーンを再建中です。

例えば、倒産寸前だった「ステーキあさくま」では、メール会員の獲得数、土産物の売り上げ予約件数、限定メニューの販売数などをもとに、店舗ごとのランキングを導入し、上位へランクされた店長には報奨金を出す仕組みを導入しました。また、毎月の利益の前年比増加分の10%を店舗スタッフに分配することで、スタッフは、やる気集団へと変貌し、倒産寸前だった会社は、5年でV字回復を果たしました。


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2015年08月16日

カンブリア宮殿|クラブツーリズム会長_岡本邦夫さん

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カンブリア宮殿|
クラブツーリズム会長_岡本邦夫さん


テーマ旅にリピーター続出
人生を豊かにする旅行会社の秘密



クラブツーリズムとは

クラブツーリズムには、企業理念としてクラブツーリズム宣言というものがあります。「仲間と旅を楽しみ、旅で共感しあった仲間が次々と増え、さらに旅の楽しみが広がっていく。それを私たちはクラブツーリズムといいます。」楽しく仲間を増やしていって、旅を通じて自分の可能性を高めようということが基本となっていると岡本さんは語ります。

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クラブツーリズムの特徴

テーマ別に旅を提案

クラブツーリズムの旅の特徴は、目的別ではなく城、歴史、登山、ダンス、美食、街道、ひとり旅などテーマ別の旅を提案していることです。

旅をテーマ別に扱っているその理由はお客のニーズの変化にあります。初期の頃は目的地別に価格を安くすることで集客をしていましたが、お客も時代も変わって目的地だけではなく、目的地で「何をするのか」が主目的になってきたのです。そのため、テーマの比重が大きくなっていった結果、バラエティーに富むコースが生まれました。

添乗員同行ツアー
クラブツーリズムのもうひとつの特徴が添乗員です。ツアーの添乗を重視する理由は、お客に喜んでもらうためには、添乗業務は欠かせないと岡本さんは語ります。お客の反応を直に感じ取ることができるため、よりよい旅の提案に役に立てることができるのです。

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クラブツーリズムの誕生秘話

クラブツーリズム誕生のきっかけは、1980年代、近畿日本ツーリストの渋谷営業所にありました。当時、岡本さんは営業所の副所長を務めていました。

当時の旅行会社は、1回の売り上げが大きいため、修学旅行などの団体旅行に力を入れていました。その一方、個人で旅行に行くには、自分で手配をするか旅行会社に出向いて希望に合ったツアーを探すしか方法はありませんでした。

そこで渋谷営業所は、新聞広告を大々的に打ち出し個人の旅行客を狙いました。いまでいう旅の通販を他社に先駆けてはじめたのです。これが見事に当たり、これまで旅行に出向くことをためらっていたシニアのお客からの問い合わせが殺到したのです。

次にお客との結びつきを深めるために1983年旅のカタログ「旅の友」を発行し、会員に無料配布を始めました。そして1993年には現在のお客に配ってもらうシステムが確立しました。

このような独自の戦略で急成長した渋谷営業所は、2004年に近畿日本ツーリストから分離独立を果たしました。

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客を笑顔にする独自戦略|
会社の運営にお客が参加

お客がカタログを配る
クラブツーリズムが発行する旅のカタログ「旅の友」は、自ら手を挙げたクラブツーリズムのお客が配布しています。その数は全国に7000人もいます。お客も会社の運営に参加するのがクラブツーリズムなのです。

お客が添乗員を務める
クラブツーリズムでは、お客のうち希望する人を訓練して添乗員に採用しています。クラブツーリズムのミッションのひとつに「生き生きとしたシニア文化の創造」があります。いつまでも社会と関係が持てて、自分の行いが評価されて人に認められるという意味で、お客が添乗員を務める仕組みは喜ばれています。

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バス旅行|囲い込み戦略

クラブツーリズムには、海外旅行、国内旅行、バス旅行とありますが、バス旅行は単価が安くある意味で手間隙がかかります。しかし、バス旅行は、お客の囲い込むという点ではとても効果的なのです。


杖や車椅子専用のツアー

いつまでも旅を楽しんもらおうと杖や車椅子専用の人のツアーがクラブツーリズムにはあります。そして、トラベルサポーター制度というものがあり、ヘルパーの資格を持つ客が同行し介助してくれるのです。トラベルサポーターは、報酬をもらうどころかツアー料金を自ら支払って参加しています。


終活ツアー|人生の終わりがテーマ

最近人気を集めているのが人生の終わりがテーマのバスツアーです。終活コンサルタントとともに5つの供養の形が学べます。墓石を立てない樹木葬を行う霊園などがツアーに組み込まれています。

岡本さんは、「死を考えることはいまをどう生きるかと表裏一体、平均寿命と健康寿命の差を少なくするためにいつまでも旅を楽しんもらいたい」と語ります。


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posted by CYL at 18:33 | カンブリア宮殿 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月08日

カンブリア宮殿|北原病院グループ_北原茂実

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カンブリア宮殿|北原病院グループ_北原茂実

こんな病院みたことがない!
名物ドクターの病院改革



北原国際病院

とことん患者目線の病院
北原国際病院の待合室はまるでカフェのようなおしゃれな内装で患者の緊張した心を和らげます。そして、他の病院では予約をとって別に日に行うことが多いMRIのような精密検査を原則的に即日行います。検査の結果は、すぐに医師が診断し患者へと伝えらえます。患者としては、不安な状態で結果を待つことがないのはとてもありがたいことです。

さらに薬もすぐに処方され、患者は医師の目の前で薬を飲みます。普通は診察が終わって薬局で薬をもらって家に帰ってから薬を飲みますが、病院にいる間に飲んでもらうことで、副作用ができたり、薬が効かない場合は、違う薬を試すことができるのだといいます。薬を飲んで30分後、再び診察し、薬の効果を患者さんに確認します。

断らない救急
救急患者のたらい回しが問題となる中、北原国際病院の受け入れ率は約96%です。高い受け入れ率を可能にするのは、救急患者受け入れに効率的な配置(処置室や検査室)と、医療行為以外の仕事(受付やベッドメイキング等)は手が空いたスタッフで分担し、医師や看護師は患者に専念できる体制を整えていることにあります。

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患者目線の病院をつくったワケ
北原さんがとことん患者目線にこだわった病院づくりをはじめてきっかけは30年前に遡ります。当時、大学病院の勤務医だった北原さんは、ある日ウィルス性の劇症肝炎を発症しました。運び込まれたのは、自らが勤務する大学病院でしたが、患者となってはじめてわかったことがありました。

医師が普通に診察しているつもりでも、病に臥せって心細い北原さんには、事務的でそっけない態度に見えました。そして病院の内装も気になりました。壁は張り紙がたくさんされていて、患者が休まる空間にはなっていませんでした。医師である北原さんが患者となって気がついたことは、病院とは患者にとって居心地の悪い空間だということでした。

北原さんは20年前に入院中に感じた患者目線で、自らの病院を一から立ち上げました。院内には至るところに工夫が施されています。

たとえば照明です。待合室は薄暗く、診察室は明るい照明を用いています。そのわけは、暗い空間だと近くに人がいても近いという印象を持たず、逆に明るい診察室では医療者との距離を近く感じ、患者の満足度が高くなるといいます。

また、待合室では相談専用の看護師が巡回していて、患者は何かあればすぐに相談できる安心感があります。これも北原さんのアイデアではじめられたサービスです。

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北原リバビリテーション病院

セルフメディケーション
東京八王子にある北原リバビリテーション病院は脳の病気などにより体が不自由になった人のリハビリを専門に行う病院です。この病院では地域の特色を生かした治療が行われています。

そのひとつが農業リハビリです。八王子には都心から1時間弱の場所にありますが、中心部を少し離れると田畑が残っています。農業リハビリでは、鬱などの症状を持つ患者同士が助け合って作物を育てることで社会復帰を目指しています。医療スタッフは基本的に見守るだけで、治療というよりは自分で治っていくというスタンスだといいます。北原さんは、自ら治癒していくセルフメディケーションが今後の高齢者化社会では重要になってくると語ります。


家族ボランティア制度
小峰さんは、脳梗塞で倒れ麻痺が残った父親のため、北原リハビリテーション病院に通っているひとりです。そんな小峰さんが活用しているのが、病院が行っている家族ボランティア制度です。

この制度は、入院患者の家族が毎月病院内で一定時間働くシステムで、100人を超える家族が登録しています。掃除やリクリエーションの手伝いなどの仕事を家族ボランティアが行うことで、病院は人件費の削減をすることができます。

一方、ボランティアは1時間働くと1ポイントが溜まり、獲得したポイントで病室内のテレビや冷蔵庫などの雑費を抑えることができます。小峰さんの場合、月に7万円が浮く計算です。小峰さんは、「ボランティアをすることによって、他の患者や家族と関わり合いを持てることが素晴らしい」と語ります。

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医療は総合生活産業

北原さんは、家族ボランティア制度によって、患者も家族も病院の中に取り込むことで、市民の中に医療知識が広がり、病院に対する信頼関係も生まれるということが一番の狙いだといいます。さらに、医療は通常の考え方では病院というハコの中で医療サービスを供給することを意味しますが、医療は、人がいかに良く生きて良く死ぬかという全体を統括する総合生活産業と考えていると北原さんは語ります。

posted by CYL at 09:00 | カンブリア宮殿 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする