2020年05月05日

欲望の資本主義2020スピンオフ_ジャック・アタリ(2)

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欲望の資本主義2020スピンオフ_ジャック・アタリ 大いに語る(2)


家族政策が必要
課題先進国日本の課題にひとつとして少子高齢化が数えられています。世界ではシュリンク(縮小)とエコノミー(経済)の造語で、シュリンコノミーと呼ばれ、少子高齢化による経済の縮小にどのように日本が対応するか注目されていますが、一方で日本はこの課題に対して、無策であるとの認識も世界にはあります。

アタリ氏は、少子高齢化に向かう日本で大切な対策は、家族政策(family policy)であるといいます。アタリ氏の母国フランスで成功した政策のひとつで、フランスでは1945年から家族政策を実施し、GDPの5%〜7%を費やし政策を実施したおかげで、現在のフランスの特殊出生率は2.2で、人口動態の観点からはフランスは欧州諸国の中で若い国ということができます。

家族政策(family policy)では、女性が子供を産んでも働きやすい環境を整えるということ、つまり、育児手当の拡充や乳幼児や幼稚園の増設計画などを意味します。家族政策が容易ではない点は、結果がでるまでに時間がかかることとその結果が見えにくいことにあります。

未来の投資のために
2019年に消費税増税が行われましたが、アタリ氏は財政政策よりも日本の社会流動性(social mobility)を高めることが大切だと語ります。日本の社会では親の年収と子供の学歴の相関関係があることが示されているように、経済的に恵まれた家庭に生まれた子供の方が将来、成功する確率が高いと言われていますが、貧しい家庭であっても一生懸命がんばれば子供たちにより良い未来が拓けると思える社会でなければいけないということです。雑駁に言えば、社会流動性(social mobility)を高めるとは、どんな家庭環境に生まれても成功のチャンスが平等にあるという社会ということができるのではないでしょうか

関連記事リンク:日本は、労働人口減少の経済的打撃を緩和する改革が必要(OECD)

(3)に続く
posted by CYL at 11:00 | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする