2017年10月08日

オイコノミア|メンタルヘルスの経済学

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オイコノミア|メンタルヘルスの経済学


今回はメンタルヘルスを経済学から考えてみます。メンタルヘルスを損なった場合は医学の分野ですが、メンタルヘルスを健全に保つための対策について経済学から考えてみましょう!

実際にメンタルヘルスが悪くなった企業ほど利益率が悪化してしまうことがわかっています。そのため、今注目のワードが「健康経営」です。

メンタルヘルスを経済学で考える上で以下の3つのポイントから順にみて行きましょう。

メンタルヘルスの3つのポイント!
1、長時間労働
2、裁量権
3、コミュニケーション


1、長時間労働
日本では労働基準法第32条に「使用者は労働者に休憩時間を除き1週間に40時間を超えて労働させてはならない。」「使用者は1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはならない」とあります。

過労死ラインとして、1ヶ月あたり約80時間を超える残業があると業務とメンタルヘルス悪化の関連性が強いとされています。

議論となるのが、週に40時間を超えて働きたいと考える人に働くなと言うべきかと問題があります。自己責任で働くなら良いと考える人もいるかもしれませんが、もし過労が原因で心身に不調をきたし医療を受けた場合、その医療費にも税金が使われていることを考えるとそう単純な話ではないのです。

長時間労働対策事例
介護などの人材派遣サービス会社の長時間労働対策をみてみましょう。対策名はその名も”恥ずかしいマント”。一体どんな対策か想像がつかないと思いますが、やむを得ず業務の都合で残業申請をした社員は、ハロウィンの仮装で使われるようなマントを身につけて仕事をするという辱めを受けるのです。

残業が当たり前という価値観から恥ずかしいことという価値観へと転換を計るのが”恥ずかしいマント”の狙いです。実際にこの企業では残業が半減し、利益は1.5倍以上になったと言いますので、その効果は絶大です。

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2、裁量権
裁量権とは、仕事の進め方を自分で決めることを言います。この裁量権があるか否かがメンタルヘルスに大きな影響を与えるのです。

裁量権対策として、ウェブサービスのコンサルティングを行う会社では「リモートワーク」を行なっています。リモートワークは、好きな場所で好きな時間に働くことができる働き方です。社員の一人は、子供を幼稚園へ送ってから迎えに行くまでの間をコア時間として在宅で仕事をしています。会社が社員に仕事をする場所や時間の裁量権を社員に与えることで、子育てと仕事の両立を可能としています。


3、コミュニケーション
会社の規模の拡大に伴って社員同士のコミュニケーションが希薄になりその対策として、社員同士の飲み会や交流会を促す施策を行なってきた企業では、それらの施策の副産物として、社員のメンタルヘルスにも良い影響を及ぼしていると言います。

上司の評価の一つに部下のメンタルヘルスが加わるようになっています。それはメンタルヘルスを理由に社員が休職したりした場合、企業の損失はその社員一人分ではすまないことがあるからです。

働き方改革に取り組むことこそ、社員のメンタルヘルスの改善に繋がります。以前、ワンオペという過酷な労働を従業員に強いた企業がありました。一時的に企業の利益を上げても長くは続かないものです。働き方対策にしても、目の前の仕事に追われてそれどころではないかもしれません。しかし、同じく一時的にはその場はしのぐことができるかもしれませんが、長期的な視点からみた場合、決して最善の策とはならないのです。

先進各国と比較して、日本の労働生産性が低いことがわかっています。経済や社会の構造変化の真っ只中にある今、働き方改革を後回しにしたツケが将来に悪い影響を及ぼすことがないように企業経営者にはしっかりした対応が求められています。







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posted by CYL at 23:13 | オイコノミア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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