2017年06月08日

モーサテ|新興国アップデート好況のフィリピン経済に潜む「双子の赤字」

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モーサテ|新興国アップデート
好況のフィリピン経済に潜む「双子の赤字」


今週の新興国のスケジュールで注目するのは、6日に発表されるフィリピンの5月の消費者物価指数です。アジアの中でも好調を続けるフィリピン経済。4月の消費者物価指数は前年同月比3.4%増と中央銀行の物価目標である2.0%を上回っています。上限の4%が見えて来ているので今後の物価動向次第では、金融引き締めに舵を切ることも考えられます。

消費者物価指数上昇
背景
・堅調な景気
・原油価格の上昇

消費者物価指数とは
消費者物価指数とは、消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標です。物価は、国民のお金回りが良くなり、モノを買う人が多くなれば上昇率が高まり、逆にお金回りが悪くなり、モノを買う人が少なくなると、上昇率が下降する傾向にあります。

その物価の変動がわかる消費者物価指数は「経済の体温計」とも呼ばれていて、さまざまな国内の経済政策を決める上で、非常に重要な指数として使われています。(SMBC日興證券HPより抜粋)

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双子の赤字のリスク
ドゥテルテ政権が掲げる経済政策の主軸は、インフラへの投資です。ビルド・ビルド・ビルド政策によってGDPに占めるインフラ支出額を15年の5.1%から22年には7.4%にすることを目標としています。

そんな中、懸念されるのが経常収支と財政収支の赤字リスクです。経常収支については現時点ですでに赤字になっています。その背景には、イフンラ開発のための資材支出や機械の輸入増加、さらにトランプ政権の外国人労働者への締め付け強化により、出稼ぎ労働者の送金が減少する可能性があり、経常赤字は今後も続くことが予想されています。

経常収支の赤字
背景には
・資材の支出
・機械の輸入増加
・出稼ぎ労働者の送金減

経常収支とは
輸出額から輸入額を引いた「貿易収支」、海外への投資によるもうけから、海外からの投資によるもうけを引いた「所得収支」、主に外国人旅行者が日本で使ったお金から日本の海外旅行者が外国で使ったお金を引いた「サービス収支」、主に途上国支援に出したお金を示す「経常移転収支」を差し引きした金額のことを表します。(コトババンク参照)

フィリピン経済はインフラ支出により高い経済成長が見込まれていますが、税制改革により経済の成長が税収にうまく結びつかなければ、財政収支が悪化してしまいます。つまり、税収以上に政府の支出が多くなってしまう危険があります。

このように高い経済成長率の一方で、経常収支と財政収支の赤字リスクが潜んでいることに注意を払うことが必要となるようです。

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posted by CYL at 08:00 | モーサテ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする