2016年09月20日

オイコノミア|美味しさ倍増の経済学

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オイコノミア|美味しさ倍増の経済学



価格が高いと美味しいのか?
経済学では基本的に価格と自分にとっての価値は切り離されているものと考えます。ピカソの絵が数百億円で取引されていますが興味がない人にとってそれほどの価値はありません。

しかし、価格が高いと価値があると思ってしまうことも実際にあります。経済学でいう認知的不協和が関係しています。

認知的不協和
矛盾する二つの認知を抱えた不快な状態のこと

例えば高級料理店で高い料理を食べたがそれほど美味しくなかったという状況があったとします。人はこのような矛盾が生じた場合、変えられる方を変えてしまうのです。

ちょっと変わった味だったけれどこれが最先端の味なのかもしれないなどと理由をつけることで矛盾した状況の辻褄あわせを行うのです。つまり、高いから美味しいと自分を納得させることで認知的不協和を脱しようとします。

また、価格が高いと皆が価値を見出し買ってしまうものがあります。これは見せびらかすための消費でウェブレン財と言います。例えば高級料理店などでの食事です。

ウェブレン財
自分の経済力を誇示するために消費する贅沢品のこと


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美味しいものは食べすぎる?
深夜にラーメンを食べたり、お酒を浴びるほど飲んでしまったり、はたから見たら愚かとしか思えない行動を時にしてしまうことがありますが、そんな愚行をする権利というのでしょうか、経済学では愚行権と言います。

愚行権
他人から愚かだと判断される行為でも自分が満足であれば自由を行使できる権利

これまで愚かな行為の自由と規制の線引きに人間の社会は苦しんできました。経済学には、直接的な規制をせず選択の自由を残したまま人々を望ましい方向へと誘導する「リバタリアン・パターナリズム」と呼ばれる考え方があります。

リバタリアン・パターナリズム
直接的な規制をせず選択の自由を残したまま人々を望ましい方向へと誘導する考え方


行動経済学のリチャード・セイラーは、行動経済学において人を望ましい方向へ促すリバタリアン・パターナリズムの手法の一つ、NUDGE(ナッジ)を提唱しました。NUDGE(ナッジ)とは英語で「肘でそっとつつく」という意味です。

例えば食べ過ぎを抑えるためにメニューにカロリー表示をするというようなことです。実際に肥満大国のアメリカでは、2008年ニューヨーク市がフランチャイズチェーン店のメニューにカロリー表示を義務付けました。

お客は好きなだけ食べることができますがカロリー表示があると心理的な食べ過ぎのブレーキになります。これがまさに肘でつつくような誘導法のNUDGE(ナッジ)です。

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posted by CYL at 10:00 | オイコノミア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする