2016年05月08日

がっちりマンデー|新ビジネスはじめました

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がっちりマンデー|新ビジネスはじめました

お馴染みの老舗企業がずっと同じことをやっていると思っていませんか?実は儲かっているのはまったく別のビジネスだったりするのです。今回はいつの間にか本業を超え、新ビジネスに成功した企業の儲かりの秘密に潜入します!

大阪府枚方市
森下仁丹株式会社
新ビジネス「シームレスカプセル」


森下仁丹は言わずと知れた仁丹を製造販売する会社です。久しぶりに仁丹の名をお聞きになった方も多いのではないでしょうか。仁丹は、明治38年に誕生し、口に入れるとスーとする口中清涼剤です。

現在、仁丹の売り上げは会社全体の売り上げの3%ほどになっています。仁丹に変わるビジネスとして行っているのが「シームレスカプセル」

シームレスカプセルの特徴
一般的なカプセルは、中に薬剤などを入れるためにつなぎ目ができますが、森下仁丹が開発したシームレスカプセルには全くつなぎ目がありません。

そのため、これまでのカプセルではつなぎ目があるため粉末状のものは問題ありませんが、液体を入れると漏れてしまう可能性がありました。しかし、シームレスカプセルならつなぎ目がないため液体が漏れる心配がありません。

シームレスカプセルはあらゆる分野で応用されています。その一例がビフィーナという商品です。ビフィーナはサプリメントで、胃酸に弱く摂取しても死んでしまうと言われていたビフィズス菌を胃酸から守り生きたまま腸に届け便通を改善の効果が期待できます。ビフィーナの年間売り上げは約30億円と仁丹に替わって主力商品となっています。

レアメタル回収カプセル
現在、シームレスカプセルの応用分野として期待され開発が進められているのがレアメタル回収カプセルです。レアメタル回収カプセルが実用化されれば、カプセルを工場排水のようなレアメタルを含んだ水が流れる場所に置くだけでレアメタル(希少金属)を回収することが可能となります。現在は、レアメタルを回収するためには工場設備を作る必要がありますので、設備投資なしでレアメタルを回収できればそれはとても画期的なことです。

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愛知県名古屋市
ノリタケカンパニーリミテッド
新ビジネス「工業用砥石」


ノリタケといえば日本が世界に誇る陶磁器メーカーです。結婚式の引き出物にティーセットやお皿をもらった人も多いのではないでしょうか?

工業用の砥石は、部品などを磨いたりアスファルト道路を切断に使われたり、注射針の先端を削ったり、削る・磨くに欠かせないものです。ノリタケはそんな工業用砥石の分野で業界シェア3割を占めるトップメーカーです。

ノリタケの売り上げは、1割が食器、工業用砥石をはじめとする研削研磨の分野が5割を占めています。

新ビジネスのきっかけ
砥石製造のきっかけは、太平洋戦争です。1904年に創立したノリタケはもともと製造した洋食器をアメリカへ輸出していました。ところが太平洋戦争がはじまるとその事業が完全にストップしてしまいます。その一方で国から戦闘機や戦車の部品を磨く砥石の生産工場に指定されました。つまり、太平洋戦争がきっかけとなり砥石づくりを本格的に開始したという訳です。

なぜノリタケに白羽の矢が
しかし、なぜ食器メーカーであるノリタケが砥石の生産工場に指定されたのでしょうか。その訳は、食器と砥石の材料がほぼ一緒であることが挙げられます。食器をつくるためには石を砕いたものに結合剤とのり剤が必要ですが、それに砥材を混ぜると砥石ができるのです。そこで食器づくりに慣れた食器メーカーに砥石の発注が来たという訳です。

ノリタケの技術
工業用砥石は、使用用途によって種類が細分化されています。ノリタケは用途に応じて数万種類の砥石を製造しています。例えば、アスファルトを削る砥石には人工ダイヤモンドが入っています。また、注射針の先端を磨く砥石には炭化ケイ素と呼ばれる素材を使って砥材の粒の大きさは0.005ミリほどになっています。このように、砥材の量、大きさ、種類を細かく調整するのがノリタケが企業秘密とする匠の技術の結晶です。


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筆者感想
家の柱は何本あった方が良い?1本ではすぐに倒れてしまいます。2本ではどうでしょうか?通常は四隅に4本あればしっかりとした作りの家ができます。ビジネスでも同じことが言えます。一つの事業よりは2つ、3つと事業があった方が良いとされ、特に主力事業がうまくいかない時にはいかにその他の事業があるか否かが会社の存続を左右すると言って良いでしょう。

しかし、新ビジネスを成功させるのは容易ではありません。まったく新しい商品を開発するには開発から商品化まで平均して15年がかかると言われています。その先にその商品が利益を生むまでにはまた長い道のりが待ち構えていることが多くあります。一方で、自らの原点を見失って事業を多角化しすぎるあまりうまくいかなくなってしまう企業もあります。

今回、新ビジネスで取り上げらた森下仁丹とノリタケに共通するのは、主力事業で培われた技術の応用であることがわかります。現在の技術を他の分野で応用することが新ビジネスを成功させる近道のヒントになるように感じました。

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posted by CYL at 09:25 | がっちりマンデー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする