2016年01月09日

お金と情熱と意思決定の白熱教室|代替報酬

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お金と情熱と意思決定の白熱教室
よい行動に導くための”代替報酬”


ゲーミフィケーションとは
コンピューターの分野で人々が再発見し始めている心理学の手法です。遊びや競争など人を楽しませるゲームの要素をゲーム以外の分野(仕事やサービス)に取り入れることをいいます。

フォルクスワーゲンの実験
あなたはエスカレーターと階段があったらどちらを使いますか?駅の構内をみれば一目瞭然。ほとんどの人がエスカレーターを使っていることがわかります。

フォルクスワーゲンが行ったある興味深い実験をご紹介しましょう。階段に一工夫を加えます。ピアノの鍵盤を模したデザインにして、階段を登ると足で鍵盤を弾くように音が出るような仕組みにしました。

その結果、階段を使う人が66%増えたのです。この実験からわかるのは、”楽しみ”は人の行動を変えるということです。

代替報酬について
歯磨きと歯磨き粉の関係

人類の歴史を振り返ると人に習慣づけることに成功した行動はほとんどないことがわかっています。その数少ない例外が歯磨きです。ほとんどの人が、毎日歯磨きをする習慣をもっていると思います。

歯磨きが習慣づいた行動になったのはどうしてでしょうか?ひとは、5年後にいまより健康的な歯になりたいと思って歯を磨いている訳ではないのです。人が欲しいのは、歯磨き粉の爽やかミント味なのです。

人は物事を長期的には見ずに短期的に見ます。ミント味が習慣となっているので、その味がしないと物足りたく感じるのです。実は、歯磨きの習慣は、歯磨き粉のミント味という歯磨きによってもたらされる”代替報酬”によって支えられているのです。

ひとは歯を守りたいから歯磨きをするのではなく、歯磨き粉を味わいたいから歯を磨いているのです。

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薬が飲みたくなる代替報酬
ある薬があります。発作を起こした人が2度目の発作が起きる可能性21%を3%に減らすことができる薬です。飲めば発作が起きる可能性を減らすことができるにも関わらず、その薬を飲むひとは66%しかいないのです。

薬を飲むことの重要性を考えると66%という数字は好ましくありません。もっと薬を飲んでもらうための”代替報酬”について考えてみましょう。

薬を毎日飲ませるための実験
まず最初に行ったのが、1、飲んだ日には3ドル与える ということでしたが、その効果はありませんでした。次に、2、飲まなかった日に前払金から返金させる ということを行いました。これは、行動経済学の損失回避という失う辛さは得る喜びの倍というものを利用しました。この方法には効果がありました。

そして、次に行ったのが3、宝くじを利用する という方法です。薬を飲まなかった人には当選金を渡さないというものでした。これは後悔の念を利用したもので、もし飲んでいれば当選金がもらえたのにという気持ちから、薬を飲む人が98%に増えたのです。

良くない行動を正すために通常行うのは”教育”ですが、代替報酬によって、よい行動を促すことができることが実験からわかります。


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posted by CYL at 10:52 | 白熱教室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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