2015年08月08日

カンブリア宮殿|北原病院グループ_北原茂実

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カンブリア宮殿|北原病院グループ_北原茂実

こんな病院みたことがない!
名物ドクターの病院改革



北原国際病院

とことん患者目線の病院
北原国際病院の待合室はまるでカフェのようなおしゃれな内装で患者の緊張した心を和らげます。そして、他の病院では予約をとって別に日に行うことが多いMRIのような精密検査を原則的に即日行います。検査の結果は、すぐに医師が診断し患者へと伝えらえます。患者としては、不安な状態で結果を待つことがないのはとてもありがたいことです。

さらに薬もすぐに処方され、患者は医師の目の前で薬を飲みます。普通は診察が終わって薬局で薬をもらって家に帰ってから薬を飲みますが、病院にいる間に飲んでもらうことで、副作用ができたり、薬が効かない場合は、違う薬を試すことができるのだといいます。薬を飲んで30分後、再び診察し、薬の効果を患者さんに確認します。

断らない救急
救急患者のたらい回しが問題となる中、北原国際病院の受け入れ率は約96%です。高い受け入れ率を可能にするのは、救急患者受け入れに効率的な配置(処置室や検査室)と、医療行為以外の仕事(受付やベッドメイキング等)は手が空いたスタッフで分担し、医師や看護師は患者に専念できる体制を整えていることにあります。

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患者目線の病院をつくったワケ
北原さんがとことん患者目線にこだわった病院づくりをはじめてきっかけは30年前に遡ります。当時、大学病院の勤務医だった北原さんは、ある日ウィルス性の劇症肝炎を発症しました。運び込まれたのは、自らが勤務する大学病院でしたが、患者となってはじめてわかったことがありました。

医師が普通に診察しているつもりでも、病に臥せって心細い北原さんには、事務的でそっけない態度に見えました。そして病院の内装も気になりました。壁は張り紙がたくさんされていて、患者が休まる空間にはなっていませんでした。医師である北原さんが患者となって気がついたことは、病院とは患者にとって居心地の悪い空間だということでした。

北原さんは20年前に入院中に感じた患者目線で、自らの病院を一から立ち上げました。院内には至るところに工夫が施されています。

たとえば照明です。待合室は薄暗く、診察室は明るい照明を用いています。そのわけは、暗い空間だと近くに人がいても近いという印象を持たず、逆に明るい診察室では医療者との距離を近く感じ、患者の満足度が高くなるといいます。

また、待合室では相談専用の看護師が巡回していて、患者は何かあればすぐに相談できる安心感があります。これも北原さんのアイデアではじめられたサービスです。

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北原リバビリテーション病院

セルフメディケーション
東京八王子にある北原リバビリテーション病院は脳の病気などにより体が不自由になった人のリハビリを専門に行う病院です。この病院では地域の特色を生かした治療が行われています。

そのひとつが農業リハビリです。八王子には都心から1時間弱の場所にありますが、中心部を少し離れると田畑が残っています。農業リハビリでは、鬱などの症状を持つ患者同士が助け合って作物を育てることで社会復帰を目指しています。医療スタッフは基本的に見守るだけで、治療というよりは自分で治っていくというスタンスだといいます。北原さんは、自ら治癒していくセルフメディケーションが今後の高齢者化社会では重要になってくると語ります。


家族ボランティア制度
小峰さんは、脳梗塞で倒れ麻痺が残った父親のため、北原リハビリテーション病院に通っているひとりです。そんな小峰さんが活用しているのが、病院が行っている家族ボランティア制度です。

この制度は、入院患者の家族が毎月病院内で一定時間働くシステムで、100人を超える家族が登録しています。掃除やリクリエーションの手伝いなどの仕事を家族ボランティアが行うことで、病院は人件費の削減をすることができます。

一方、ボランティアは1時間働くと1ポイントが溜まり、獲得したポイントで病室内のテレビや冷蔵庫などの雑費を抑えることができます。小峰さんの場合、月に7万円が浮く計算です。小峰さんは、「ボランティアをすることによって、他の患者や家族と関わり合いを持てることが素晴らしい」と語ります。

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医療は総合生活産業

北原さんは、家族ボランティア制度によって、患者も家族も病院の中に取り込むことで、市民の中に医療知識が広がり、病院に対する信頼関係も生まれるということが一番の狙いだといいます。さらに、医療は通常の考え方では病院というハコの中で医療サービスを供給することを意味しますが、医療は、人がいかに良く生きて良く死ぬかという全体を統括する総合生活産業と考えていると北原さんは語ります。

posted by CYL at 09:00 | カンブリア宮殿 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする