2015年08月05日

ガイアの夜明け|新ロボット革命、始まる〜変なホテル&ペッパー〜

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ガイアの夜明け|新ロボット革命、始まる


変化するロボットの活躍の場
いまやロボットは私たちの身近なところで活躍し始めています。たとえば、お掃除ロボット「ルンバ」です。日本でも愛用者はたくさんいますが、実は、ルンバをつくったアイロボット社は、アメリカの国防総省の依頼でつくった地雷探査ロボットの人工知能をルンバに応用しています。

また、デアゴスティーニ社の二足歩行型ロボットのロビは、およそ250の言葉を認識できるといいます。その中で日常の様々な会話をすることができます。

さらに富士ソフトがつくったパルロは、顔認識技術により100人以上の顔と名前、誕生日や趣味まで記憶できます。歌や簡単な会話を楽しめることから全国250以上の高齢者用の施設で利用されています。

かつてロボットの活躍の場は、主に製造現場でしたが、いまでのその活躍の場をサービス産業へと広げています。

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ロボットで高い生産性を
ハウステンボス|変なホテル

労働人口減少問題解決の鍵に
大手旅行会社HISの会長でハウステンボスの社長を務める澤田秀雄さんは、2015年1月、前代未聞のホテル、その名も「変なホテル」をつくることを発表しました。澤田社長は「世界一生産性の高いホテルをつくる。そのために自動化、ロボット化を進める」と語ります。

変なホテルをつくった理由は、澤田さんが常日頃からホテル業に携わっていることで見えてきた課題を克服するのが狙いでした。それは、減少する若い労働人口をロボットで補うというものでした。

変なホテルの部屋数は72、スタッフは通常なら25人必要ですが、ロボットが働くことでわずか10人で運営をしています。その結果、ハイシーズンでも宿泊費を安く抑えることができます。

リアルロボット製作|東京羽村市ココロ
ホテルの顔となるフロントを務めるロボットを開発するのは、東京羽村市にあるココロです。ココロがつくるロボットは見た目だけでなく、動きもリアルなロボットとして国内外から高い評価を受けています。

ロボットがリアルな動きができる仕組みは、圧縮空気をエアシリンダーに送り込んで各部を動かすことです。しかも圧縮空気の量を細かく調整することでリアルな動きを再現することができるのです。それらを全てコントロールするのがソフトウェアで、各部位ごとに事細かくプログラミングを行うことが重要な作業となります。

ホテルの未来形がそこに
フロントでは、ココロがつくった人間そっくりの女性のロボットと恐竜のロボットが迎えてくれます。さらに、部屋の番号を押すとフロントから荷物を運んでくれるポーターロボット、お客の荷物を一時的に預かってくれるクロークロボットは、産業用のアームロボットを改良してつくられています。園内を案内するロボットや部屋にも気温や天気を教えてくれるロボットがあります。

変なホテルは、2015年7月17日にオープンしました。今後の澤田社長の目標は、ホテル業務の99%をロボットで行うことにあります。10年後、20年後には新しいホテルの形が実現していると語ります。

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家庭を明るくするロボット
ソフトバンク「ペッパー」

ペッパーのベースがフランスに
ソフトバンクが開発するロボット「ペッパー」の外形の原型は、フランスのアルデバラン社にありました。ソフトバンクが3年前から出資しているアルデバラン社は、もともと「ナオ」という二足歩行ロボットを開発していました。実は、ナオがペッパーのベースとなっています。

開発責任者は元トヨタ技術者
ペッパーの開発責任者であるソフトバンクロボティクスの林さんは、元トヨタ自動車の技術者です。いまから4年前、孫社長の後継者を育てるセミナーに参加し、優秀な成績を収めたことから、孫さん直々に誘われ、転職を決意しました。

2014年6月、はじめてペッパーが公開されました。発売予定は2015年2月でしたが、外形は決まったものの中身の開発は固まっていませんでした。

「モーターで動くロボットは世界中にいろいろな種類が出始めている中で、ペッパーの最大の違いは、家族にどう慣れ親しむのか。一緒に喜び、悲しみ、励まし合う、そういう存在になってほしい」と孫さんは語ります。

飽きられないロボットにするには
発売に向けて行われたモニター調査では、2日間で14組の家族を調査しました。その結果からわかったことは、時間の経過とともにペッパーが飽きられることがわかりました。

どうすれば飽きられないロボットになるのか、林さんが訪ねたのは、東京大学大学院特任教授の光吉俊二さんでした。林さんの研究は、人間の感情を図式化した感情マップです。感情マップは、見たり、聞いたり、触れたりと外からの刺激で人間の感情がどう変化するのか研究したものです。

林さんは、ペッパーが人間のように感情を持つことができれば、飽きられないのではないかと考えたのです。専従の技術者だけで100人以上が感情を持つ世界初のロボットの開発に取り組みました。頭を撫でられるとパッパーの中に良い感情が、怒鳴られたり、足でけられた場合は、嫌な感情が蓄積されるようにプログラムしました。

2015年5月、予定された発売より遅れましたが、感情を持った世界初のロボットが誕生しました。本体価格はおよそ21万円、その他保険やアプリの使用料など2万6000円となっています。

今後もペッパーの開発は続いていきます。「便利だからいてほしいではなく、彼がいることで人生がちょっと明るくなるということで人々に必要とされてほしい」と林さんは語ります。

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まとめ
これまでロボットの活躍の場は、主に製造分野でした。それがいまサービスの分野へも活躍の場を広げています。国もサービス分野におけるロボット産業の規模を現在の20倍に伸ばそうとしています。私たちの仕事や家庭、老後の生活などからますます切り離せない存在となってきたロボットの今後の進化が期待されています。


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posted by CYL at 10:08 | ガイアの夜明け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする