2015年07月15日

オイコノミア|お酒選びの経済学

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オイコノミア|お酒選びの経済学



イメージに惑わされずにおいしいお酒を選ぶための方法を、経済学から学びましょう。

講義をしてくれるのは日本酒が大好きだという日本大学教授の浅田義久さんです。ゲストはお酒が大好きで、お酒が生活の軸になっているというタレントの真鍋かをりさんです。そして最近ハイボールが好きになったというお笑い芸人の又吉直樹さんの3人で進めていきます。

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情報の非対称性
情報の非対称性とは、取引を行う際、ものを売る側と買う側の間で商品に関する知識や情報に格差があることをいいます。なかでもお酒は種類が多く飲んでみないとわからないために、買う側である私たちの多くは、見た目やイメージで選んでしまうのです。そこでよいお酒選びには、情報の非対称性をなくすことが必要となります。


情報の非対称性をなくすには@
消費者自らが学ぶ方法”ビールの価格”

情報の非対称性をなくすために考えられる方法は大きく分けて2つあります。ひとつは、消費者が学びより多くの情報を自ら得る方法です。そしてもう一つは生産者が消費者に正確な情報開示を行うことで多くの情報を消費者に提供することです。まずはビールなどのお酒の価格を構成するひとつである酒税について学びます。

西荻窪|ブルーパブ
ブルーパブとは、店内で醸造した自家製ビールを提供する店のことをいいます。近年の規制緩和により、ブルーパブのような小さなビールの醸造所が多く誕生しています。

ビールの価格|麦芽の量
店内で提供されるビールの値段は、主に原料に含まれる麦芽の量によって決まっています。ビールは麦芽の量によって酒税という税金がかかります。ビールの価格は、原料費に酒税などを加えて決められていますので、麦芽が多いと高め、少ないとお手頃になります。つまり、味がおいしいから値段が高いというワケではないのです。

酒税|お酒の種類
日本酒の場合、安いカップ酒も高い大吟醸もかかる税金は同じ140円です。安い日本酒を買う人は割高な酒税を払い、高い日本酒を買う人は割安な酒税を払うという逆進的な酒税になっています。昔からある焼酎などは、比較的酒税が安く、いまでは一般的なビールですが、最初は高級品とされていたために酒税の割合が高いのです。

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日本と主要国のビールの酒税を比べるとその差は歴然としています。ビール633mlの場合、日本の酒税は139円となります。それに比べてフランスでは9円、ドイツ9円、アメリカ10円、イギリス72円となっています。

価格弾力性
お酒というのは、少し価格を高くしても消費者は買います。その現象を価格弾力性が小さいと経済学では呼びます。価格弾力性の小さなものに課税することは、経済学的に正しいとされています。
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情報の非対称性をなくすには@
消費者自らが学ぶ方法”ワインの価格”

数あるお酒の中で近年売り上げを伸ばしているのがワインです。フランスやイタリア産に加え、南米やアメリカ産の手頃な価格のワインが登場したことで人気となり、一人当たりの消費量が日本酒を超えました。人気が高まる一方で、ぶどうの品種や産地、飲み方など情報が複雑で、ワインを選ぶのは難しいと言われます。

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ソムリエ|田崎真也さん
ワインは食べものをおいしくするための食事のソースのようなものだと田崎さんは語ります。そのため、例え1500円のワインだとしても、ワインに合ったグラス、温度管理、さらにワインにあう料理を提供することができれば、その価値を上げることができるといいます。そして、ワインの値段がわかるようになるには、”比較をする”しかないと田崎さんは語ります。

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情報の非対称性をなくすにはA
正確な情報開示


情報の非対称性による逆選択
消費者がワインのことを知らずに選ぶと問題が起きることがあるそうです。たとえば、プレミアムワインと普通のワインがあるとします。消費者はその違いが分からなければ、より価格の安い普通のワインを買うことになります。その結果、プレミアムワインは市場から淘汰されてしまうことになってしまい、市場には安い普通のワインしか残らなくなります。この現象を経済学では「情報の非対称性による逆選択」といいます。

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正確な情報開示|老舗ワイナリー
日本を代表するワインの産地、山梨県甲府市勝沼にあるワイナリー「まるき葡萄酒」では、積極的に情報開示に取り組んでいます。まるき葡萄酒は、明治時代に設立された日本で最古のワイナリーです。

自社農園で取れた国産ブドウにこだわってワイン造りをしてきました。そのワケは、国産ワインと呼ばれるもののおよそ8割には、海外産のぶどう果汁が使われているからです。

2014年にワイナリーのオーナーとなった清川浩志さんは、明確な表示ルールのない日本のワインの現状に危機感を抱きました。そこで取り組んだのが正確な情報開示でした。

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正確な情報開示によって、安心して選んでもらえるようになっていると清川さんは感じています。また、それぞれのニーズにあった商品選びをしてもらっていると考えています。さらに品質においても、いままでよりも”よりよいもの”をつくろうという想いが増したといいます。




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posted by CYL at 17:09 | オイコノミア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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