2015年07月08日

ガイアの夜明け|”食の信頼”回復への道

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ガイアの夜明け|”食の信頼”回復への道



冷凍食品の市場はおよそ1兆円、右肩上がりを続けています。各社がしのぎを削る中、マルハニチロの子会社だった株式会社アクリフーズで、従業員が意図的に農薬を混入した事件がありました。

コロッケやピザなど農薬がついた商品から異臭がすると客から苦情が相次ぎ、94種類640万袋を自主回収することとなり、工場が生産停止に追い込まれました。


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マルハニチロの取り組み
事件を起こしたアクリフーズは、マルハニチロに統合されました。工場の再出発を託されたのがマルハニチロの伊藤滋社長です。信頼回復にむけて動き出し、工場内の配置を10億円かけて見直しました。しかし、事件の影響は大きく稼働している生産ラインはおよそ6割となっており、売り上げはかつての半分に落ち込んでいます。

ICタグによる入退室管理
従業員は朝出勤すると持参したお弁当を決められた保管場所に移します。そして、製造作業に入る前に人によるボディーチェックを受けます。持ち場へ入室には、ICタグによる入退室管理が行われ、管理記録を管理者がチェックして不自然な入退室がないかチェックします。

工場内カメラ増設
事件前には5台だった工場内のカメラの数を172台に増設し、生産ラインの死角をなくしました。映像は商品の賞味期限が切れる1年後まで保存されます。

事務作業を現場で
以前はラインの管理者は事務作業のため現場を離れることが多かったのですが、生産ラインのすぐ近くで事務作業を行うようになりました。現場で気になることがあればすぐに声をかけられるようになりました。

フードディフェンスチーム
マルハニチロでは、異物混入を防ぐために二重三重の体制を敷いています。そのひとつがフードディフェンスチームです。女性3人、男性1人の事件後に新しく作られた部署です。その仕事は1日2回行う巡回で不審な点はないか隅々までチェックを行います。さらに抜き打ちのロッカーチェックを実施します。そのチェックはバッグの中までしっかりと行います。

働きやすい職場づくり
事件を起こした社員は、待遇面について不満を口にしていたことから、従業員の不満を早めに解消するための取り組みが求められていました。各職場で教育係を設け、仕事に慣れない新人の指導を担当し、働きやすい職場づくりに努めています。

営業|信頼回復
関東で280店舗を展開するスーパー「マルエツ」では、マルハニチロの商品の取り扱いが事件前の半分になっていました。営業担当は、仕入れ担当責任者に工場の取り組みを足を運んでみてもらうことで信頼を取り戻そうとしていました。足を運んで安全安心の工場を見学した担当者から、試食品販売のスペースを設けてもらうことが決まりました。



アルバイトの不祥事対策

飲食店でバイトする人による悪ふざけがネット上で広まり、お店の信頼を損なうという事件が一時相次ぎました。

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エルテス|ネット監視サービス

日本海に面した新潟市に一軒のホテル「イタリア軒」があります。明治7年から続く老舗でもともとはレストランとして開業しました。そのため、ホテル内にある中華や洋食など4つのレストランには力を入れています。イタリア軒ではレストランのリニューアルにあたりアルバイトの増員を考えていました。そこでアルバイトによるSNSへの投稿などによって引き起こされる問題について懸念していました。

相談を持ちかけたのは「エルテス」という企業の危機管理のため24時間ネット上の投稿を監視するサービスを提供する会社でした。監視の対象は、ブログやSNS、ニュースメディアなど120種類から、特定のキーワードが含まれる投稿を監視しているといいます。キーワードは、業界ごとに設定されていて食品業界なら50種類ほどとなっています。

ネット状ではツイッターなどの投稿が短時間で急速に広がってしまうことがあります。いわゆる”炎上”と言われる現象です。エルテスでは、24時間体制でネットを監視し、1時間に30件を超える投稿を発見すると契約企業に通知し、その対応についてアドバイスし、炎上を未然に防ぎます。料金は1ヶ月20万円からで約200社と契約しています。



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丸源ラーメン|誓約書&新評価制度

独自の取り組みでバイトによる被害を食い止めようとしているのが、全国に112店舗を展開する丸源ラーメンです。

不祥事発覚
2年前、店の食材を使ったバイトの悪ふざけが発覚したのです。当時高校生だったバイトが店のソーセージをくわえた写真をネットに投稿したのです。丸源ラーメンは、謝罪文を発表し、店の消毒、食材の廃棄などを行いましたが、事件後の売り上げは約3割減少しました。アルバイトの悪ふざけが店の存続を脅かす事態となったのです。

誓約書&新評価制度
事件後、会社では社員アルバイトを問わず全ての従業員に誓約書を義務付けました。中身は仕事中に携帯電話を使わない、ネット上に店の情報を出してはいけないというものです。そして本社では再発防止の部署が立ち上げられました。そこで提案されたのがアルバイトから店長を目指すことができるアルバイトの新評価制度でした。12の店舗から試験導入が決まりました。

監視や管理だけではなく、食の現場にいる人たちが誇りや喜びをもって働ける職場づくりに取り組みもまた必要のようです。


posted by CYL at 10:56 | ガイアの夜明け | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする