2015年05月31日

「健康カプセルゲンキの時間」腸を整えて万病予防


健康カプセルゲンキの時間
腸を整えて万病予防



第2次世界大戦中、アメリカ軍は日本軍の兵の数を推測するために便の量を調べた結果、たくさんの便があったために撤退を余儀なくされたという話があります。アメリカ軍の基準では1人につき100gとして調べましたが、日本人はその4倍に当たるひとりあたり400gだったのです。それは便の元となる食物繊維を当時の日本人が多くとっていたためでした。

しかし、それから歳月は流れ日本人の食物繊維摂取量は年々減少を続け、いまでは1日の摂取量の目安となっている19gに届いていません。そのため大腸ガンや、糖尿病の死亡者数の増加の一因となっています。

まずは腸内環境のチェックをしてみましょう。下記の項目で3つ以上該当する場合は要注意です。

1、お腹が張る/便秘気味
2、おならがくさい
3、野菜より肉食だ
4、運動不足である
5、40歳以上である

<腸内の良し悪しを決めるお花畑とは>

腸内フローラという言葉を聞いたことがあると思いますが、腸内フローラとは腸内の細菌の集まりのことをいいます。腸の壁面を腸内フローラが覆っている様子がお花畑に似ていることからフローラと呼ばれています。

腸内フローラは3種類
腸内フローラには3種類あります。善玉菌、悪玉菌、中立菌です。善玉菌は腸内を酸性に保つことで悪玉菌が住みづらい環境をつくります。悪玉菌は腸にたまったカスが腐敗すると増加します。中立菌は善玉菌にも悪玉菌にもなる性質をもっています。

それぞれの菌のバランスは全身の好不調に関係しており、そんな腸内のバランスを整えるために必要なのが食物繊維ですが、摂取方法を間違える逆効果になることがあります。

食物繊維には2種類ある
食物繊維とひとくちに言っても2種類あります。それは、水に溶ける”水溶性食物繊維”と水に溶けない”不溶性食物繊維”です。不溶性食物繊維は、消化・吸収されずにそのまま排出されるため便のかさを増します。一方の水溶性食物繊維は、ドロドロになり粘性が生じるので便を柔らかく滑りやすくします。食物繊維を食べた効果としてすぐに思いつくのが便秘の解消ですが、不溶性食物繊維ばかり食べた場合、腸内バランスが崩れて便秘を悪化させる危険性があるのです。

便秘解消以外の効果
食物繊維には、血糖値の上昇抑制やコレステロールの低下させる効果が期待できます。水溶性食物繊維の粘性により食物が長時間胃にとどまり小腸での糖の吸収を遅らせることで血糖値の急上昇を抑制します。またドロドロとした性質によってコレステロールを吸着し便として排出するため生活習慣病予防に役立つとされています。

水溶性食物繊維が多い食物
ごぼう(50g)    不溶性1.8g 水溶性1.4g
納豆(1パック50g) 不溶性2.3g 水溶性1.2g
とうもろこし(半分50g)不溶性1.4gg 水溶性0.2g
バナナ(1本50g) 不溶性1.0g 水溶性0.1g
レタス(50g) 不溶性0.5g 水溶性0.05g

摂取の黄金比というものがあり、不溶性食物繊維2に対して水溶性食物繊維が1の食品が一番体に取り込まれやすいことがわかっています。納豆は2:1で黄金比にぴったり合っています。またキウイも黄金比をもつ食品です。キウイに代表されるように熟れたときに柔らかくなるものに水溶性食物繊維が多いと言われています。

腸内環境を整える方法(食物繊維以外の)


腸内環境は悪くなるときは1日で悪くなります。そのため毎日の心がけがとても大切です。

1、1日3食
食事の摂取量が減ると食物繊維の摂取量も自然と減ることが多いので食事は1日3回を心がけましょう。

2、運動
ウォーキングなどの運動で腸を揺らすと刺激され排便が促されます。

3、睡眠
空腹で眠るということがポイントです。空腹時に分泌されるモチリンが腸を動かし翌日の排便の準備をしてくれます。


最新の治療法「腸内細菌移植療法」

たいていの場合は、食事や運動など生活習慣の改善によって腸内環境を整えることができますが、自分の力ではどうにもならない難病もあります。いまその最新の治療法が注目を集めています。

潰瘍性大腸炎という難病に指定されている病があります。下痢、発熱、腹痛、血便などの症状が重く日常生活に支障をきたす恐ろしい病気です。その最新の治療法として注目されているのが「腸内細菌移植療法」というものです。

「腸内細菌移植療法」は、ドナーの便を生理食塩水で溶かし大腸内視鏡で大腸の一番奥に流すという治療法です。日帰りの外来で治療を行うことができるため、患者の負担が少ないとされています。この治療法は自然界の動物で同じようなことが行われています。どういうことかと言うと、コアラは栄養素を全てユーカリの葉から摂取しますが、子供のコアラにはユーカリを分解できる腸内細菌がありません。そこで子供のコアラは母のフンを食べて腸内細菌をもらうことでユーカリを分解できるようになるのです。人の場合は、内視鏡で流し込むという方法をとっています。

現在腸内フローラの研究は生活習慣病治療の道筋となることが期待され研究が盛んに行われています。


posted by CYL at 15:44 | 話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする