2015年05月21日

NHK「スーパープレゼンテーション」音楽特集part 2 マーク・ロンソン


NHK「スーパープレゼンテーション」音楽特集part 2


アメリカのプレゼンイベント「TED」は、最先端のアイデアの世界へとあなたを誘います。TEDは、さまざま分野で活躍する人々がプレゼンを行うイベントです。プレゼンのテーマは、技術(T)、エンターテイメント(E)、デザイン(D)頭文字をとってTED(テッド)と名付けられています。


マーク・ロンソン

音楽プロデューサーでDJのマーク・ロンソンさん(39)は、イギリス生まれで8歳からNYで育ちました。16歳でDJデビューを果たしいまやアメリカを代表するトップDJとなっています。

また、エイミー・ワインハウスのリハブをプロデュースするなど音楽プロデューサーとしても才能を発揮しています。どこか懐かしい音楽にミュージシャンの個性を取り込むのが彼のスタイルです。

サンプリング

そんな彼が今回取り上げるのは「サンプリング」という手法についてです。サンプリングとは、過去の曲や音源を取り込んで新しい楽曲を制作する技法です。

彼のプレゼンにもサンプリングが使われていてとても斬新なプレゼンとなっています。




講演を依頼されて

ロンソンさんは、TEDから講演を依頼されて過去の講演を多く視聴しました。講演の中で琴線に触れたフレーズがあるとメモ紙に書き出していきました。そんな中で彼はいい講演に出会うとその講演者と親友になりたいと感じたといいます。

子供バンド

デュラン・デュランが大好きだったロンソンさんは友人と子供バンドを組んで講堂に上がりました。しかし待ち受けていたのはブーングでした。気分は良くなかったといいますが、デュランデュランが大好きだったので曲を演奏することでどうしても関わりたかったのです。(スターと親友にはなれませんからね。)

サンプリングの歴史

30年前にデジタルサンプラーが登場し、あらゆる音源からサンプリングが可能になりました。好きな曲やスネア音、ベースラインと何でも使えます。

1984年に発表されたスリック・リックとダグ・E・フレッシュによる作品「La Di Da Di」はサンプリングされた回数は史上第5位の曲です。1997年には、ノートリアス・BIGのヒット曲「Hypnotize」で「La Di Da Di」がサンプリングされました。かれは「La Di Da Di」が発表された当時は13歳でした。思い出の曲だったのでしょう。彼流に解釈し模倣とは異なる曲に見事に仕上げました。そして、ポップスターのマイリー・サイラスが「La Di Da Di」を自分の世代に向けて大胆に再解釈しました。原曲が発売されたときは、マイリーは生まれていませんでしたが、新しい世代へと伝わっていくのです。

サンプリングには、懐かしさだけではなく、新鮮味がないといけないと気がついたのは、ロンソンさんが故エイミー・ワインハウスと仕事をした時でした。レトロなサウンドが話題になりましたが、エイミーの現代的な感覚と赤裸々な歌詞がなければただの模倣で終わっていたかもしれないと感じたのです。

ロッキスト

サンプリングを音楽として認めるか否かという議論は昔から存在します。グラミー賞では、二次使用素材を含む曲は受賞対象とはみなされていません。偏狭なロックミュージシャンを「ロッキスト」と呼びます。彼らはサンプリングは邪道だとラップやポップとけなします。しかし、いまは自分で好きなものをアレンジする時代です。価値ある新鮮な要素を足すことができれば好きな音楽の一部になれるかもしれないのです。

サンプリングは決して手抜きではなく、また知名度を利用して稼ごうとするためのものでもありせん。好きな曲と一体化するために思い入れのある曲をサンプリングするのです。

ロンソンさんが、プレゼンの最後に披露したのは、盲目で自閉症の天才ピアニストのデレク・パウヴィチー二と南スーダンの元少年兵で詩人でラッパーのエマニュエル・ジャルの講演のサンプリングでした。好きだから関わりたいとロンソンさんは語ります。

著作権の問題

アメリカでは最近著作権が厳しくなり容易にサンプリンができなくなっています。一方日本ではゆるい著作権によってCGキャラクター「初音ミク」がネットで人気を博しています。多くのアーティストが初音ミクというキャラクターを使って映像などを製作しているのです。著作権が厳しければ、これほどまでの人気にはならなかったかもしれません。

技術の世界に似ている

ものづくりのメーカーなどの新商品開発では、まったくのゼロから新しいものが生まれることはほぼないと言われています。大抵は既存の技術の組み合わせであったり、他の分野への技術の応用だったりすることがほとんどです。

また、技術の分野で著作権にあたるのが特許ですが、トヨタ自動車が燃料電池車に関連する特許を自由に使用することを認めました。それは初音ミクと同じように多くの人につかってもらうことで燃料電池車の市場を広げたほうがよいという発想と同じものです。


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posted by CYL at 17:10 | スーパープレゼンテーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする